黒の国〜影の森〜

誰しもハッピーエンドな訳は無いのだから。バッドエンドはすぐ其処まで来ている。

WORLD'S END UMBRELLAの小説

何時だったかノリで作ってしまった代物

 

・完全に自己解釈

・登場人物は作者の想像で作った人です。

・文章グダグダwwwww

・それでも良い方はどうぞ↓

 

 

 

 

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私が生まれた時からそうだった。 空は黒く、毎日雨が降っていて、太陽という物は存在すらしないそんな世界だった。

図書館の古書の中に入っていた。あの本を開くまでは・・・

 

 

あの本と出会ったのは、まだ幼い頃の話。 幼い私のたった一人の友達のレイとふたりで開いたあの本の表紙。

そのページに写っていた物は・・・・・・・ たくさんの光の中に咲き乱れている私が見た事の無い、とても綺麗な植物だった。この本の中では、“花”と呼ばれているようだ。

同じ世界とは思えないほどの美しい世界が載っていた。 私達は一目でこの本に魅了された。 母は太陽は人に害を及ぼすとずっと言っていた。だからこの地上を大きなUMBRELLA(傘)が覆っているのだとか・・・・・ なんで覆っているのか私にはまったく分からない。

あんなに綺麗な挿絵だったのに・・・・・・

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜あれから10年

 

 

相変わらずこの世界は黒い空に覆われていた。 そして私は未だに光のある地上に憧れていた。

今日もしとしとと雨は降っていて、私は今日も、あの傘がよく見える丘の上に一人、黒い傘をさして、たたずんでいた。

「あの黒傘の上に行ってみないか?』

「え?」

いつの間にやら私の側に来ていた幼なじみはそう提案した。

それは幼い頃、二人で約束した事。

 

「二人で16歳になったら、一緒に絵本で見た空を見に行こう。」

「うん。」

幼い私達はそう言って指切りをしていたのを思い出した。

 

「まだ覚えてたんだ。」

思っていた事が口に出てしまった。でも、それを覚えていてくれた事が逆に嬉しかった。

「あぁ、行きたいんだろ?あの傘の上に・・・・・」

「でも無理があるでしょ?あの傘の最上階に行くには、監視の目をくぐって行かなければいけない・・・・・」

そう、その傘の根元に当たる部分は、厳重に監視されている。

それに、外に出ようとするものは、重い罰がくだされると言う噂もあった。

 

「約束だろ?一緒に見に行くって。」

「そうだね。」

私の承諾を受け取って彼は、私の手を取り丘を勢いよく駆け下りて行った。あの大きな傘に向かって。

いつの間に借りて来たのか分からない懐かしいあの本を片手に握りしめて。

 

 死ぬかもしれない そんなことがふっと頭を霞めた。でもそんな事よりもこれから行く未知の場所への探検の方の喜びの方が大きかった。 外は相変わらず雨が降っていた。

 

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コツコツコツ・・・・・・・

 

ここはあの傘の中心部、私達は今、その天辺に向かって、とてつもなく長い螺旋階段を登っている。二人分の足音、冷たい金属音だけが当たりに響く。

 

此処までは警備の目をなんとかくぐり抜けられたようだ。 でも油断は出来ない、此処(螺旋階段)で監視と出くわしたら大変だ。

俺は隣に居る彼奴の手をきつく握りしめ、足を速めた。

 

「大丈夫か?香里奈」

「うん大丈夫、急ごうレイ。見つかったら計画が水の泡だよ。」

 

彼女が言ってる事は正しい。こんなとこで見つかれば俺達は袋のネズミだ。一発で捕まってしまう。

 

「行こうか」

「うん」

できるだけ早く、でも彼女の負担にならないように気を使って・・・・。

 

カツカツカツ・・・・・・・・

 

また二人分の足音だけが響く

「あっ」

 

後ろで、香里奈が階段に躓いて転んだ。彼女が躓いた事によって、俺もよろけたが、幸い転ぶ事は無かった。

「大丈夫か?』

「うん、だいしょうぶ」

彼女は気にしてないようにスッと立ち上がって、早く行こう。と言った。

 

「誰だっ!!」

すぐ後ろから声が聞こえた、さっきの声で見つかってしまったようだ。

見た目からして、見回りの人だろう。

「どうしよう、見つかったよ。ごめんね」

「気にすんな。はじめからこれくらいは予測してたさ。急ぐぞ、彼処の脇道に入る。」

「うん」

そう言い終わるや否や、彼女の手を握りしめ、螺旋階段の横の通路に俺達は駆け込んだ。

 

 

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「待てっ」

後ろから見回りの人達らしき人たちが追いかけてきた。

「チッしつこいな・・・・・」

私の手を出たときよりもきつく握りしめ、私を連れて走り続けるレイは後ろを振り向き、そう呟いた。

ついにその通路の最新部までたどり着いて、

「行き止まり・・・・」

逃げた先に檻の群れ・・・・・・

「どうしよう・・・・」

すると、かすかに気持ちのよい風が私の頬を撫ぜた。

 

どうやらあの穴から少しだけ、風が来ているようだ。その穴は、私たちがやっと通れる大きさだ。前には警備の人達が迫って来ている。

 

私はに言った。

「あの穴から行こう、風が吹いているからきっと外に出られる。」

「そうか」

彼はまたいつもの顔つきに戻った。

 

「行くぞ」

「うん」

 

 

そして、私たちは穴の中に入って行った。

 

 

 

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白い影はもう追ってこなくて・・・・・とても悲しそうに消えた・・・・・

出た先にはまた螺旋階段が続いていた。そこを上りきるとそこには、とても古い扉が埃をまとって待っていた・・・

「開けるよ」「うん」

そこには何もかもがあるように見えた。色とりどりの花、暖かい光。幼いあの日に見た本の挿絵と同じ物がそこには広がっていた。

「遂についたな」

「やっと・・・・・此処にこれたね。ずっとこんな世界ならば良かったのに・・・・」

寂しそうに呟いた私に、彼もそう思う。そう呟いた。

 

この本を、元にあった場所に戻しておこうと思うんだ。せっかくもとの場所に持ったんだもの、戻さないと可哀想・・・・・

笑顔でそっと彼と肩を寄せた。もしかしたら、この傘が開いたのは、この世界がもう終わっちゃうからかな。そんな事を考えた。

ずっとこんな世界ならば、良かったのに・・・・・・

君がそばにいるから、悲しくなんか無い・・・・・・・・

いつまでも此処に二人で、あんな暗い所にいないで、ずっと一緒に笑っていたいな。この素敵な世界でずっと・・・・・

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花が咲いたその傘の上では・・・・とても幸せそうな顔で・・・眠る二人の姿がありました。

 

 

昔描いた、まだ下手くそな文章だったので、修正しました。

改行されていなかったのが、何より辛かった:

 

一人は言う、「戦いなど虚しいだけ』 一人は言う、「僕を一人にしないで』 一人は言う、「人それぞれで良いのだ』 一人は言う、「片方を守る者、もう片方を失う」 四人は言う、「この物語を作るのは自分たち自身なのだ。』と、 だから僕は守る、彼女に頼まれたあの子と、この世界の運命を・・・・・・・・